ご挨拶

五節句文化アカデミアは、私たちが生活文化として年中行事の中で大切にしてきた五節句を、新たな視点から次世代へと継承発展させていくという理念のもと、3年にわたる準備を経て特定非営利活動法人として設立いたしました。
この法人は、五節句文化の持続可能な環境の維持に寄与することを目的とし、「教育・研究」「企画開発」「情報発信」という3本柱を掲げています。そして、様々な分野の皆様と連携しながら京都・日本が世界に誇る五節句文化の振興に資する活動を行ってまいります。
温かい御支援と御協力を心よりお願い申し上げます。

特定非営利活動法人
五節句文化アカデミア
理事長 田中田鶴子

【五節句とは】

中国渡来の概念に影響を受けた「日本の五節句」は室町時代以前からその概念があったとされています。
中国では奇数より偶数の方が好まれ、奇数が重なる日は陽が極まると陰を生ずるとし、災いを避ける行事が行われたことが節句に発展していったと思われます。
日本では奇数が古くから好まれることから、縁起の良い日として広まっていきました。

江戸時代、幕府が主要な節日(祝日)として採用し、この時に「1月1日の元旦」は「1月7日の人日」と変更されました。江戸以前は、特定の階層(公卿・武家など)の間で行われていましたが、江戸時代には子どもを主体とした行事となったこともあり、大衆化しました。

明治時代、旧暦(太陰暦)から新暦(太陽暦)に改暦されたときに、五節句は廃止され祝日ではなくなりました。しかし、すでに大衆化されていたこともあり、現在までその風習は残っています。

奇数を好む日本人であったことから、旧暦から新暦に切り替わっても、日付はそのままで行うところも多くみられます。そのため、気候・植物の開花や作物の時期が合致しないこともあります。このことから、例えば「七夕」を8月7日に行う「月遅れ」という考え方を取り入れることもあります。

  • ■1月7日 人日の節句(七草の節句)
  • ■3月3日 上巳の節句(桃の節句)
  • ■5月5日 端午の節句(菖蒲の節句)
  • ■7月7日 七夕の節句(笹竹の節句)
  • ■9月9日 重陽の節句(菊の節句)

<解説>
特定非営利活動法人
五節句文化アカデミア
顧問 池坊専好